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- アーティスト: Radiohead
- 出版社/メーカー: Ato Records / Red
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: CD
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この「In Rainbows」というアルバムの音を形容する言葉は「美しい」しかありえない。だがしかし、音色ひとつひとつ取ってみると、ノイズとしか言えないような音もたくさん組み込まれている。それでもなお、バンドサウンドの印象が美しいと感じるのは、やはりトム・ヨークの憑依しているのかとさえ感じてしまう神がかり的なボーカルによるものだと思うが、個人的にはジョニー・グリーンウッドの貢献度がかなり大きいんじゃないかと思う。ジョニーの美しくも唸っている繊細なギターの音色が生み出す怪しいリズムとドラマチックな展開は美を際立たすマジックである。Radioheadは実験的な音作りなくせして、それを楽曲にはめこんだときの全体のバランスを作るのががとてもうまいと思う。それが今回のアルバムでは随所に見ることが出来、ジョニーのギターはこれまでの作品ほど突出はしていないが、逆にそれがうまくはまっているように感じる。このように、より多彩に楽曲に色を付けることができてたのは、これまでのアルバムの集大成としての結果であるように感じる。何かに対する反抗や怒りを音楽で訴えかけるため、既存の音楽をロックミュージックへと昇華したのなら、この音楽はまったく違う次元のものだと思う。なぜならば、激しいバンドサウンドで怒りにも似た感情がひしひしと伝わってくるが、安眠出来てしまうような優しさも同時進行で覗かせてくるからである。この複雑な感情は狂気さえ感じる。アルバム自体はこれまでのサウンドを包括したアルバムという感じがするので、ある意味では最高傑作な気がします。
ただ、Radioheadの場合は何回も聞き込んでいるうちにやっと手の内が見えるような複雑さがからんでくるので、今後どう思うか分からないけど。
てか、ほんと何なんだろう、このサウンド。Radioheadは前から他のバンドとは違う次元のとこにいたけど、さらに高みに行っちゃった気がする。